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日常のちょっとしたすれ違いや、こじらせた感情。
そこから、ふとした拍子に“犯罪”に手が届いてしまう人がいる——。
辻村深月『鍵のない夢を見る』は、そんな誰もが持つ心の奥底をのぞき込むような連作短編集です。
読みながら、ぞっとする。でも、目をそらせない。
それは「自分にも起こりうるかもしれない」と感じてしまうから。
書籍の基本情報

- 著者:辻村深月
- 出版社:文藝春秋
- 出版年:2015年
- ページ数:272ページ
- 映像化:ドラマ化(2013年)
- 受賞歴:第147回直木三十五賞受賞
こんな人におすすめ

- ミステリーやサスペンスは苦手だけど、リアルな人間ドラマが好き
- 読書初心者で短編集から始めたい
- 日常の中にある“違和感”をじっくり味わいたい
「鍵のない夢を見る」のあらすじ(ネタバレなし)

本作は、5つの短編で構成されています。
どれも登場人物たちは“ごく普通の人たち”。
それぞれが、家庭や恋愛、仕事や友情の中で、小さなきっかけから“罪”の側へと足を踏み出していきます。
たとえば、待望の子どもを授かったのに子育てに疲労した女性の孤独と不安。
「そんなの、私とは関係ない」と言いたいけれど、物語の中で描かれる心の動きは、あまりにもリアル。
いつのまにか、自分が登場人物の気持ちに重なっていくのです。
👇この作品が刺さった方には、女性の生きづらさを描いた『BUTTER』もおすすめです。
「鍵のない夢を見る」が読みやすい理由

- 短編形式で読みやすい
- 5つの物語はそれぞれ独立しているので、通勤・通学のすきま時間でも読めます。
- 一話ごとに読後感が残る構成で、読書に慣れていない人にも親切です。
- 日常がテーマで共感しやすい
- どの話も舞台は日常。登場人物も普通の人ばかり。
- 「こんな人、周りにいるかも」と思えるリアリティがあり、物語の世界に自然と入っていけます。
- 文体がやさしく、情景が浮かびやすい
- 辻村作品の特徴でもある、丁寧な心理描写と読みやすい言葉選び。
- 無理なく感情移入でき、映像が頭に浮かぶように読めます。
読む前に知っておきたい魅力と注意点

魅力
- “普通の女性”たちの心の奥底を描く
どこにでもいそうな女性たちが、ふとしたきっかけで逸れていく。
そのリアルさが胸に迫ります。 - 日常と非日常の境界があいまいな世界観
現実的なのに、どこか夢のような不穏さが漂う。
読んでいるうちに、じわじわと不安が染み込んでくる感覚がクセになる。 - “鍵”のない心の扉をのぞくような読書体験
誰もが抱えるかもしれない孤独や欲望、後悔がテーマ。
読後に、自分の中の“見たくない部分”にも目を向けたくなるかも。
注意点
- 読後感は重めでざらつく
救いのない結末や、モヤモヤが残る話も多いから、気分が沈んでいるときは注意が必要かも。 - 共感より“違和感”が先にくることも
登場人物の選択や感情に戸惑う場面も。
だけど、その違和感こそが作品の核心だったりするんです。 - 短編集だけど読後に“余白”が残る
一話完結だけど、すべてを説明しないスタイル。
読者自身が想像し、解釈する余地が大きいです。
「鍵のない夢を見る」の感想

この本は、決して「怖い話」ではありません。
けれど、「人間ってここまで行ってしまうことがあるんだ」と思わされ、
ときに胸が締めつけられるような苦しさを感じる一冊です。
犯罪者になるのは特別な人ではなく、
ごく普通に生きている人が、ある日ふと線を越えてしまう。
そう考えると、読んでいて他人事と思えず、自分の中の“影”と向き合う時間にもなりました。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 『ここは退屈迎えに来て』山内マリコ
こちらは犯罪がテーマではないですが、地方都市に住む女性の孤独や不安をテーマにした作品です。
日常の閉塞感に共感するポイントがたくさん出てくると思います。

まとめ
どの物語も決して派手ではありません。
だけど読めば読むほど、じわりと染みてくる。
自分自身の価値観や、心の弱さをそっと映してくれる短編集です。
“読むことで気づく”時間を、あなたもぜひ味わってみてください。
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本を開くのが少し億劫な日にも、この作品は寄り添ってくれます。
辻村深月の『鍵のない夢を見る』は、Audibleでも配信中。
日常の中に潜む「加害者になってしまうかもしれない心」を、プロの朗読でよりリアルに味わえます。
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