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東野圭吾の作品は、「ただ謎を解くだけのミステリーじゃない」。
読み終わったあと、登場人物の感情や選択が心にじんわり残る——そんな一冊が多いと感じています。
今回ご紹介する『沈黙のパレード』もまさにそのタイプ。
ガリレオこと湯川学が登場する人気シリーズですが、科学的トリックだけでなく、人間ドラマとしても非常に深い作品でした。
「なぜ、誰も語らないのか?」
読めば読むほど、沈黙の理由に引き込まれていく…そんな一冊です。
Amazonのレビュー★4.4も納得の内容👇
書籍の基本情報

- 著者:東野圭吾
- 出版社:文藝春秋
- 出版年:2021年
- ページ数:496ページ
- 映像化:映画化(2022年)
こんな人におすすめ

- 人間ドラマの深いミステリーを読みたい人
- 東野圭吾作品やガリレオシリーズに興味がある人
- 一気読みしたくなる本を探している人
あらすじ(ネタバレなし)

行方不明だった若い女性が、数年後に遺体で発見された。
容疑者はかつて別の殺人でも無罪となった男。だが今回も、証拠不十分で不起訴に——。
真相を追う刑事・草薙と、物理学者・湯川(ガリレオ)は、事件の背景に隠された“沈黙”に迫っていく。
舞台は、被害者の所属していた町の商店街が主催する「パレード」。
笑顔の裏に渦巻く感情。
ガリレオシリーズらしい論理的推理に加え、静かに燃える人間の想いが胸を打つ一冊です。
「沈黙のパレード」が読みやすい理由

- 難解な専門用語が少なく、読みやすい文体
- 会話が多くテンポもよく、ストーリーに入り込みやすい
- 感情に訴えかける内容で、読書の楽しさを実感できる
読む前に知っておきたい魅力と注意点

魅力
- “沈黙”がテーマの重厚な人間ドラマ
- ただの犯人当てじゃなくて、登場人物たちの怒りや悲しみ、願いが静かに交錯する展開が心に残るよ。
- ガリレオシリーズの中でも感情描写が際立つ一作
- 湯川の冷静な推理と、草薙たちの揺れる心が対比されていて、科学と感情のバランスが絶妙なんだ。
- 読みやすい文体でミステリー初心者にもおすすめ
- 専門用語は少なく、テンポも良いから、スラスラ読めて読書の楽しさを再確認できるよ。
注意点
- 登場人物が多く、関係性の整理が必要
- 群像劇的な構成なので、誰が誰にどう関わっているかを意識しながら読むと理解しやすいよ。
- 派手などんでん返しはなく、静かな余韻が中心
- スリルよりも感情の深さが重視されているから、刺激的な展開を期待すると物足りないかも。
- “正義”や“沈黙”の意味を考えさせられる重めのテーマ
- 読後にモヤモヤしたり、考え込んでしまう人もいるかもしれない。読むタイミングにはちょっと注意だね。
感想:ミステリーでここまで“感情”が描けるのか

『沈黙のパレード』は、事件の真相を解き明かすスリルよりも、登場人物の「怒り」「悲しみ」「願い」といった感情の交錯に深く惹かれる作品でした。
「人はなぜ沈黙を選ぶのか?」
「正義とは何か?」
そんな問いが、読んでいるこちらにも投げかけられるようで、ページをめくる手が止まりませんでした。
“科学の眼”を持つ湯川が、冷静なまなざしで描く人間模様も見どころ。シリーズの中でも静かで重厚な一作です。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 「探偵ガリレオ」東野圭吾
ガリレオシリーズのデビュー作をぜひ。
→「探偵ガリレオ」感想記事はこちら
まとめ
ガリレオシリーズに初めて触れる人でも問題なく楽しめます。
犯人を当てるミステリーというより、「心の奥に残るミステリー」。
読後は、静かな感動と余韻がじんわり残る作品でした。
気になる方はこちら👇
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東野圭吾作品大好きです。
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