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「一生懸命叫んでいるのに、誰にも届かない。」
他のクジラには聞こえない“52ヘルツ”で鳴くクジラのように、孤独を抱えながら生きる人たちの物語。
町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』は、優しい文章で深いテーマに触れながら、誰かを想う気持ちが人を救うということを教えてくれます。
読書初心者でも安心して手に取れるこの作品を、感想と一緒にご紹介します。
書籍の基本情報
- 著者:町田そのこ
- 出版社:中央公論新社
- 出版年:2023年
- ページ数:312ページ
- 映像化:映画化(2024年)
- 受賞歴:2021年本屋大賞受賞作
こんな人におすすめ
- 優しい気持ちになれる本を読みたい方
- 現代社会の“見えない孤独”に関心がある方
- 1冊で心の深い部分まで届く読書体験をしたい方
あらすじ(ネタバレなし)
東京から大分に引っ越してきた三島貴湖が、ある雨の日に「ムシ」と呼ばれる言葉を発せない少年と出会うところから物語は始まります。 二人の心の距離が少しずつ縮まるなかで、貴湖の過去も明らかに。 やがて彼女自身も“孤独を叫び続けていた存在”だったことが浮かび上がってきます――。
読書初心者にもおすすめの理由
- やさしくて読みやすい文体
- 物語に引き込まれる構成と感情描写
- 社会的テーマにも自然に触れられる
感想:孤独にそっと寄り添う物語
タイトルは他のくじらには聞こえない52ヘルツで鳴くくじらのこと。
『52ヘルツのくじらたち』の小説の中では一生懸命叫んでも他の仲間には聞こえていないという孤独を表すキーワードです。
「声をあげても、誰にも届かない」――そんな感覚に心当たりのある人は、きっとこの本のどこかで救われます。
虐待やヤングケアラー、ジェンダーにまつわる現代の課題が描かれながらも、それ以上に「誰かに救われた記憶」と「誰かを救おうとする勇気」に焦点が当てられているのが印象的でした。
重くなりすぎない文章と、貴湖の覚悟、ムシの変化。読後には、しずかな、でも確かな希望が残ります。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
・恩田陸「夜のピクニック」
同じく本屋大賞受賞作。 誰かと何かを乗り越えることで、“孤独じゃない”と気づける読書体験がもう一度待っています。
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自分も周りの人に救われたから、自分も誰かを救いたい。そう思える作品、読んでみませんか。
まとめ
「自分の声は、誰にも届かない」そう感じているときこそ読んでほしい1冊。
きっとこの物語が、あなたの“声”にそっと気づいてくれるはずです。
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