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「誰かを信じることが、いつの間にか自分を見失うことに似ていた」

朝井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』は、巨大化する“物語の力”に巻き込まれる人々の姿を、
アイドル運営、大学生、舞台俳優のファンという三つの視点から描いた群像劇。
SNS時代の熱狂、ファンダムの経済、報道がもたらす影響──
日常と非日常が交錯する出来事の中で、彼らは“物語に心を預けること”の功罪を思い知らされていく。
沸騰する界隈の熱量と、そこに生きる人間の弱さが鋭く浮かび上がる一冊です。
※忙しい平日で、本を開く余裕がない人へ
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「イン・ザ・メガチャーチ」はこんな人におすすめ
- ファンダム・界隈文化・SNSの熱狂を描いた作品が好き
- 朝井リョウの“人間の弱さ”を鋭く描く作風が刺さる
- 物語に依存する心理やコミュニティの構造に興味がある
「イン・ザ・メガチャーチ」のあらすじ(ネタバレなし)
朝井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』は、物語に心を預ける人々の熱狂と葛藤を、三つの視点から描き出す群像劇です。
沈みゆく日本社会の中で、“界隈”だけが熱を帯びていく。
あるアイドルグループの運営に関わることになった男性は、家族と離れて暮らしながら、 ファンダムの熱狂と現実の生活の狭間で揺れ続ける。
一方、内向的で繊細な大学生は、心の疲れを癒やすためにコミュニティへ足を踏み入れ、 そこで自分の居場所を見つけようとする。
さらに、舞台俳優を仲間と応援していた女性は、 突然の報道によって“信じてきた物語”が揺らぎ、 自分が何を支えに生きてきたのかを問い直すことになる。
ファンダムを仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側── 三つの視点が交互に描かれ、 物語が人の心を動かす力と、その裏に潜む危うさが静かに浮かび上がる。
👇この作品で描かれる”物語に心を預ける人間の弱さ”や”居場所への渇望”が刺さった方には、村田紗耶香『コンビニ人間』がピッタリです。
社会の価値観に馴染めない主人公が、コンビニという小さなコミュニティに自分の存在意義を見出そうとする姿は、界隈の熱狂や承認欲求を描く本作と深いところで響き合う。
”人はどこに所属し、何を信じて生きるのか”というテーマが、静かに胸に残ります。
「イン・ザ・メガチャーチ」が読みやすい理由
- 三つの視点が明確で、群像劇でも迷わず読める
- 現代的なテーマで情景がイメージしやすい
- 朝井リョウ特有のテンポの良い文章で進む
読む前に知っておきたい魅力と注意点
魅力
- ファンダム経済の“仕掛ける側”と“のめり込む側”を両方描く構造
- SNS時代の熱狂をリアルに切り取ったテーマ性
- 物語が人を救い、同時に縛るという二面性の描写が鋭い
注意点
- コミュニティ批評的な内容が苦手な人には重く感じる
- 登場人物の心理が深く描かれるため、軽い読書には向かない
- “界隈文化”に馴染みがないと、序盤の空気感が掴みにくい
「イン・ザ・メガチャーチ」の感想
この小説には、「アイドル運営」、「大学生」、「舞台俳優のファン」という3つの視点が出てくる。
ハメる側、ハマらないと思っていたのに、ハマってしまう人、どっぷりハマっている人、という3つの視点だから、読者がどれかに当てはまるようになっている点がうまいなと思った。
オーディションから出来上がったアイドルグループなど、昨今あり得る舞台で描かれているので、裏側をのぞき見している感覚にもなり、その点でも気分が高揚する。
ちょっとずつ、3人とも変化しているけど、急激な変化じゃないので、「おお、そうなりましたか!」と読んでいる側もちゃんとついていける。
感動する物語ではない、でも後半は物語がじわじわと読者の心を侵食してきて、余韻が長く残る。
特に最後は衝撃的。
この余韻は、文字だけでなく「声」で味わうのもありだなと思いました。
Audibleなら、登場人物の感情がより立体的に伝わってきます。
ルミエールのつぶやき
私自身には、「推し」という存在はないので、読む前は「本屋大賞で流行っているから、読んでみよう」「私なら、この小説を客観的に読めるでしょ」と感じていた。
でも、三者のうち「アイドル運営」の登場人物(久保田慶彦)にどっぷり共感してしまった。
たとえば、
- 「今後(自分の人生に)還ってくるのは、これまでやってきたことよりも、これまでやってこなかったことのほうなのかもしれない」
- 「久保田さんって、友だちいますか」
もう、嫌だ。
現実を突きつけて来ないで。
仕事を頑張ってきたんだけど、それだけじゃいけないって、まざまざと見せつけてくる。
たしかに、無目的な会話ができる友だちって、意識して作らないと社会人以降は減る一方。
この小説の中では、男性はそういう友だちを持っている人が少ないって書いてあるけど、これって性別関係ないと思う。
仕事だけに邁進していて、他は不要だって切り捨ててると女性でもあり得る話。。。
まだ間に合うかな。
「イン・ザ・メガチャーチ」って「推し界隈」がテーマって言われることが多いけど、
私は「孤独」がテーマの物語だと思った。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 宇佐見りん「推し、燃ゆ」
推しへの熱狂、承認欲求、界隈の空気ー
『イン・ザ・メガチャーチ』で描かれたテーマを、今度は”個人の内側”から鋭く描き出す作品です。
物語依存する心理の危うさと救いがより濃密に迫ってきて、読後の余韻がすっとつながる一冊です。
芥川賞受賞作!
まとめ
『イン・ザ・メガチャーチ』は、
物語に心を預ける人々の熱狂と弱さを鋭く描いた群像劇。
ファンダム、SNS、報道──
現代を生きる私たちのすぐそばにあるテーマが詰まっていて、
読後には静かな余韻と“自分は何を信じているのか”という問いが残る。
界隈文化に興味がある人にも、物語の力を考えたい人にもおすすめの一冊です。
次に読むならこちら
Kindleでも読めます
『イン・ザ・メガチャーチ』Kindle版も配信されています。
スマホやタブレットがあれば、気になったその日から読み始められます。

Kindleのメリット
何冊持ち歩いても荷物にならず、たくさん買っても置き場所に困らない!
Kindleのデメリット
紙の本をめくる感覚や、本を読んでいる実感は少し薄いかも…
Audibleでも聴けます
「気になるけど、読む時間が取れない」という方には、
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Audibleのメリット
耳で聴けるから、通勤や家事の合間にも“ながら読書”ができる!
Audibleのデメリット
音声だけだと、細かい表現や漢字のニュアンスがつかみにくいことも…
『イン・ザ・メガチャーチ』はAudibleで聴くと、三つの視点がより立体的に感じられます。
声で語られることで、人物の心の揺れや界隈の熱量がリアルに伝わり、 読書よりも“群像劇の臨場感”が強くなる。
移動中や家事の合間でも没入でき、 報道の衝撃やコミュニティの空気感が耳から染み込んでくる聴書体験です。




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