伊坂幸太郎『ホワイトラビット』あらすじとネタバレなし感想文|伏線回収が爽快なユーモア系ミステリー

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『ホワイトラビット』は、伊坂幸太郎らしいユーモアと緻密な構成が光るミステリー。

誘拐事件を軸に、複数の視点と時系列が絡み合い、最後には見事な伏線回収で読者を驚かせます。

書籍の基本情報

  • 著者:伊坂幸太郎
  • 出版社:新潮社
  • 出版年:2020年
  • ページ数:368ページ
  • 映像化:なし

こんな人におすすめ

  • 大どんでん返しのある物語が好きな方
  • ユーモアとスリルのバランスを楽しみたい方
  • 伊坂作品の常連キャラ「黒澤」が好きな方

あらすじ(ネタバレなし)

仙台で発生した立てこもり事件。
特殊事件捜査係(SIT)が現場に急行し、交渉を開始するが、事件の裏には複雑な人間関係と過去の因縁が絡んでいた。
一方、誘拐ビジネスに関わる兎田は、妻を人質に取られ、ある男を探すよう脅される。
泥棒の黒澤や、秘密を抱えた親子、過去に傷を持つ警察官・夏之目など、複数の人物の視点が交錯しながら物語は進行。
オリオン座や『レ・ミゼラブル』の話が伏線として散りばめられ、最後にはすべてが一つに繋がる爽快な展開が待っています。

「ホワイトラビット」が読みやすい理由

  • テンポの良い会話とユーモアが満載
  • 複数視点でも構成が整理されていて混乱しにくい
  • 伏線が巧みに張られていて、読後の満足感が高い

読む前に知っておきたい魅力と注意点

魅力

  • “全てを疑え”の大どんでん返し  
    物語の中盤で訪れる衝撃の展開!
    読者が信じていた前提がひっくり返される快感は、まさに伊坂作品の真骨頂。
  • ユーモアと緊張感の絶妙なバランス  
    人質立てこもり事件というシリアスな題材を扱いながらも、軽妙な会話やユーモアが随所にちりばめられていて、重くなりすぎずテンポよく読めます。
  • 複数視点と伏線回収の妙技  
    警察、犯人、空き巣、被害者…さまざまな立場の人物の視点が交錯し、バラバラだったピースが最後に一つに繋がる構成が見事!
    読後の満足感が高いです。

注意点

  • 時系列が複雑で混乱しやすい  
    物語は時間軸が前後する構成になっていて、一読では把握しづらい部分も。
    集中力が必要かもしれません。
  • 登場人物が多く、関係性の把握に注意  
    空き巣、警察、犯人グループなど多くのキャラが登場するから、最初は誰が誰か混乱するかもしれません。
    メモを取りながら読むのもアリかもしれません。
  • “ミステリーらしさ”よりも構成重視  
    謎解きというより、構成や視点のズレを楽しむタイプの作品。
    王道の推理小説を期待すると少し違う印象を受けるかもしれません。

感想

伊坂作品らしい軽妙な語り口と、緻密な構成が絶妙でした。
特に、黒澤の登場によって物語にユーモアと深みが加わり、シリアスな展開でも重くなりすぎずに読めます。
伏線の回収が見事で、「そう繋がるのか!」という驚きが何度もありました。
読後には爽快感と余韻が残る、まさに伊坂マジックの詰まった一冊です。

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まとめ

『ホワイトラビット』は、ミステリー好きはもちろん、伊坂幸太郎の世界観に浸りたい人にぴったり。
ユーモアとスリルが絶妙に絡み合う物語を、ぜひ体験してみてください!

ルミエールのつぶやき

兎田に感情移入しすぎて、ビクビクしてしまった。

伊坂幸太郎作品だから、伏線張っているだろうと予想しながら、読んでいたけど、その斜め上をいくストーリー。

そして、この本を読んだ人はもれなくオリオン座が怖くなると思う。

伊坂幸太郎作品の感想記事

ルミエール
ルミエール

伊坂幸太郎作品、伏線回収が心地よくて大好きです。
たくさん読んでいるので、ぜひ、お気に入り作品を見つけてください。

→伊坂幸太郎作品の感想記事ページはこちら

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