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東野圭吾の『虚ろな十字架』は、死刑制度や真の償いとは何かを鋭く描いた社会派ミステリーです。
人間の感情や罪と向き合う深みのあるテーマが心を揺さぶる本作は、読者に新たな視点をもたらします。
書籍の基本情報

- 著者:東野圭吾
- 出版社:光文社
- 出版年:2017年
- ページ数:384ページ
- 映像化:なし
こんな人におすすめ

- 社会問題に触れながらミステリーを楽しみたい方
- 重厚なテーマの小説をじっくり読みたい方
- 人間関係や心理描写に興味がある方
あらすじ(ネタバレなし)

中原道正は愛娘を強盗により失い、さらに離婚した元妻も殺害されるという不幸に見舞われます。
復讐心に揺れる中原が事件を追ううちに浮かび上がるのは、「罪とは何か」「償いとは何か」という根源的な問い。
複数の事件が交錯し、物語は予想外の展開を迎えます。
「虚ろな十字架」が読みやすい理由

- シンプルな文章が、深いテーマを分かりやすく描く
- テンポの良い展開でページをめくる手が止まらない
- 読者を引き込む心理描写のリアルさが際立つ
読む前に知っておきたい魅力と注意点

魅力
- “罪と償い”を真正面から描く社会派ミステリー
単なる犯人探しではなく、「本当の償いとは何か」「死刑制度は遺族の救いになるのか」といった重厚なテーマに切り込んでいて、読後に深く考えさせられます。 - 感情のリアルな揺れを描く心理描写
娘を殺された父・中原の葛藤や、元妻の死をめぐる複雑な感情が丁寧に描かれていて、登場人物の心の動きに強く共感できる構成になっています。 - テンポの良さと読みやすさの両立
重いテーマを扱いながらも、東野圭吾さんらしいテンポの良い展開とシンプルな文体で、ページをめくる手が止まらなくなる一冊です。
注意点
- テーマが重く、読後にずっしりくる
死刑制度や遺族の苦しみといった重たいテーマが中心なので、読むタイミングによっては心に響きすぎてしまうかもしれません。 - “スカッとする”結末ではない
勧善懲悪や爽快感を求める読者には、モヤモヤが残る可能性も。
あえて“答えのない問い”を提示する構成なんです。 - 登場人物の選択に賛否が分かれる
主人公や周囲の人々の行動には、共感できる部分とそうでない部分が混在していて、読者によっては感情移入しにくい場面もあるかもしれません。
感想

『虚ろな十字架』は、死刑制度や贖罪のあり方について深く考えさせられる作品でした。
特に主人公の葛藤と事件の裏に隠された真実が胸を締め付けます。
東野圭吾らしい緻密な構成とリアルなキャラクター描写で、感情移入が止まりませんでした。
物語を通じて、読者もまた罪と償いについて真剣に向き合わされる一冊です。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 『麒麟の翼』東野圭吾
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ある男性が日本橋の麒麟の像まで自力で歩き、息絶えるという謎めいた事件。
謎解きももちろんですが、こちらも贖罪がテーマになっているのではないかと思います。
👇「麒麟の翼」感想記事はこちら

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まとめ
『虚ろな十字架』は、深いテーマに触れながらも一気に読み進められるエンタメ性も兼ね備えています。考えさせられるストーリーをぜひご自身の目で確かめてみてください!
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ルミエールのつぶやき
重いテーマでした。
悲劇のどん底にいる人たちが次々に登場するので、心が軽やかになる場面は出てこないです。
でも、謎がどんどん解けていく感じは読みやすく、ページをめくる手が止まりませんでした。
東野圭吾作品の感想記事ページ

ルミエール
東野圭吾作品大好きです。
いっぱい紹介してますので、見てみてください!




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