短編集

Audibleで読める本

乃南アサ『いつか陽のあたる場所で』感想文|人気シリーズ第1弾-罪と再生を描く下町人情ドラマ【Audibleあり】

罪を犯した過去を抱えながらも、もう一度人生をやり直そうとする二人の女性。 乃南アサ『いつか陽のあたる場所で』は、刑務所で出会った元受刑者たちが東京・谷中の下町で支え合いながら生きていく姿を描いた人間ドラマです。過去の影に怯えながらも、少しず...
心が動いた本

有川浩『ラブコメ今昔』感想文|制服×自衛隊の恋模様に笑って泣ける短編集

「ラブコメ」と聞いて甘いだけの物語を想像したら、いい意味で裏切られる。 有川浩『ラブコメ今昔』は、自衛隊を舞台にした“制服ラブコメ”をテーマに、恋と仕事の狭間で揺れる男女の姿を描いた短編集。 笑えて、泣けて、ちょっと照れる。そんな“有川節”...
エッセイ

西丸與一『法医学教室との別れ』感想文|検死8,000体から見えた命の記録

検死・解剖8,000体、監察医として40年――。 西丸與一が法医学教室を去るにあたり綴った『法医学教室との別れ』は、命と向き合い続けた医師の静かな回顧録です。 事件の裏側、死者の声、そして医療と社会の狭間で揺れる人間の姿が、淡々とした語り口...
心が動いた本

有川浩『三匹のおっさん ふたたび』感想文|痛快で優しい正義の続編ミステリー|人気シリーズ第2弾

還暦を迎えた幼なじみ3人組が、町のトラブルに立ち向かう――。 『三匹のおっさん ふたたび』は、前作の爽快さそのままに、さらに人間味と社会性が増した続編。 笑って泣けて、ちょっと考えさせられる。そんな“おっさんヒーロー”たちの物語が、再び帰っ...
ミステリー

東野圭吾『マスカレード・イブ』感想文|ホテルと刑事の前日譚ミステリー|「マスカレード」シリーズ第2弾

『マスカレード・ホテル』の前日譚として描かれた『マスカレード・イブ』は、ホテルマン・山岸尚美と刑事・新田浩介がまだ新人だった頃の物語。 4編の短編を通して、二人の成長と“仮面”に隠された人間模様が描かれます。 シリーズファンはもちろん、初め...
エッセイ

浜辺祐一『救命センター「カルテの真実」』感想文|命の現場から見える医療の葛藤

救急医療の最前線には、命を救うだけでは語り尽くせない現実がある。 『救命センター「カルテの真実」』は、東京下町の救命救急センターに勤務する現役医師・浜辺祐一が、日々の診療を通して見えてきた医療の矛盾や人間のドラマを綴ったエッセイ集。 軽快な...
Audibleで読める本

東川篤哉『謎解きはディナーのあとで2』感想文|笑えて解けるユーモアミステリー短編集の第2弾

「お嬢様の単純さは、幼稚園児レベルかと――」 そんな毒舌執事・影山の名セリフでおなじみの人気シリーズ第2弾『謎解きはディナーのあとで2』。 国立署の刑事・宝生麗子と、彼女に仕える執事・影山が繰り広げる、笑いと推理が絶妙に絡み合うユーモアミス...
心が動いた本

朝井リョウ『世にも奇妙な君物語』感想文|現代社会の皮肉と共感が刺さる5編の短編集

「世にも奇妙な物語」風の世界観を小説で味わえる、朝井リョウの短編集『世にも奇妙な君物語』。現代社会の歪みや人間の本質を、ユーモアと皮肉を交えて描いた5編は、どれも“奇妙”でありながら妙にリアル。中でも「リア充裁判」は、SNS時代の生きづらさ...
心が動いた本

奥田英朗『我が家のヒミツ』感想文|家族の絆にユーモアと温かさでじんわり涙する6編の短編集

家族って、時に面倒で、時にありがたくて、でもやっぱり大切な存在。奥田英朗の短編集『我が家のヒミツ』は、そんな家族の“ちょっとした事件”をユーモアと温かさで描いた一冊。読後には、心がふわっと軽くなるような余韻が残ります。書籍の基本情報著者:奥...
ミステリー

伊坂幸太郎『首折り男の協奏曲』感想文|短編の妙と黒澤の魅力首折り男のための協奏曲

殺し屋・首折り男と、泥棒探偵・黒澤が織りなす七つの物語。伊坂幸太郎らしいユーモアと緻密な構成が光る短編集『首折り男の協奏曲』は、読者の心をくすぐる仕掛けが満載!今回はその魅力をたっぷり語ります。書籍の基本情報著者:伊坂幸太郎出版社:新潮社出...