このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。
「噂は真実を飲み込む」――そんな言葉がぴったりな一冊。
湊かなえの『白ゆき姫殺人事件』は、殺人事件の真相を追うミステリーでありながら、現代社会の情報の怖さを鋭く描いた作品。
読者は証言と報道、SNSの投稿を通して事件を追いかけるけれど、果たしてそれは本当に“真実”なのか?
書籍の基本情報

- 著者:湊かなえ
- 出版社:集英社
- 出版年:2014年
- ページ数:320ページ
- 映像化:映画(2014年)
こんな人におすすめ

- SNSやネットの情報に疑問を感じたことがある人
- 人間関係の裏側に興味がある人
- 湊かなえ作品の“イヤミス”が好きな人
あらすじ(ネタバレなし)

化粧品会社の美人社員・三木典子が殺害される。
事件を追う週刊誌記者・赤星は、関係者へのインタビューを通して真相を探るが、証言は食い違い、噂は拡散され、真実はどんどん歪んでいく。
誰が嘘をついているのか?
誰が本当のことを言っているのか?
読者は証言の海を泳ぎながら、真犯人にたどり着けるのか――。
「白ゆき姫殺人事件」が読みやすい理由

- インタビュー形式でテンポよく進む
- 登場人物の語り口がリアルで引き込まれる
- SNSや週刊誌など現代的な要素が親しみやすい
読む前に知っておきたい魅力と注意点

魅力
- “噂”が真実を飲み込む構成の妙
複数の証言が食い違い、読者自身が「誰を信じるか?」を問われる展開がスリリング!
SNSや報道の怖さをリアルに描いてます。 - インタビュー形式でテンポよく読める
週刊誌記者の取材を通して物語が進むから、会話中心でテンポが良く、没入感があります。
証言の断片が少しずつ事件の輪郭を浮かび上がらせます。 - “イヤミス”の醍醐味が詰まった一冊
読後にモヤモヤが残るけど、それが逆に心に残ります。
人間の弱さや集団心理の怖さをじっくり味わえる作品です。
注意点
- 読後にスッキリしない可能性も
犯人がわかっても、「本当に悪いのは誰?」という問いが残る構成。爽快感よりも余韻や不安が強めかもしれません。 - 登場人物の印象が証言で揺れまくる
語り手によって人物像が変わるから、混乱することも。
読者自身が“真実”を探る姿勢が求められるます。 - 現代社会への鋭い批判が重たく感じるかも
SNS炎上や報道の加熱など、リアルなテーマが多くて、読んでいて心がざわつく場面もあるかもしれません。
感想

まず、形式が独特。インタビュー形式の文章に関連する形で巻末にSNS投稿と雑誌記事が載っているんです。
証言がどれも主観的で、誰の言葉を信じていいのか分からなくなる感覚がスリリング。
この証言はこういう風に雑誌記事にまとめられるんだな、とか。
同じ事象を見ても、何を重要視しているかによって、SNSに投稿する内容が変わるとか。
特に、SNSの拡散力と悪意が事件をどう歪めていくかがリアルすぎてゾクッとした…。人間の怖さって、こういうところにあるんだなって思いました。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 『告白』湊かなえ
湊かなえ作品の代表作。映画もいいけど、一度原作を読んでほしい。
こういう表現方法もあるのか!?と目から鱗が落ちるはず。

まとめ
『白ゆき姫殺人事件』は、ただのミステリーじゃない!
情報社会に生きる私たちに突きつけられる“真実とは何か”という問い。
読後、きっと誰かに語りたくなる一冊。
ぜひ手に取って、あなた自身の目で真実を見極めてみて!
ルミエールのつぶやき
騙された、というか、自分も加害者になってしまった。
巧みなミスリードで、作者の思うつぼでした。
自分が正しいと思っていても、違うこともあるって体感させられる作品。
湊かなえ作品の感想記事

湊かなえ作品、刺激的ですよね。
いろいろ読んでみてください!
→湊かなえ作品の感想記事ページはこちら




コメント