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「この列車、ただの移動手段じゃない」――
伊坂幸太郎『マリアビートル』は、東北新幹線という密室を舞台に、複数の殺し屋たちが交錯するノンストップ群像劇。
『グラスホッパー』に続く“殺し屋シリーズ”第2弾でありながら、単体でも楽しめる構成。
ユーモア、スリル、伏線回収、そして人間ドラマが絶妙に絡み合い、読者を一気に物語へと引き込むエンタメ小説の真骨頂です。
書籍の基本情報

- 著者:伊坂幸太郎
- 出版社:KADOKAWA
- 出版年:2010年
- ページ数:465ページ
- 映像化:映画化(2022年)
こんな人におすすめ

- スピード感のある群像劇が好きな人
- 殺し屋たちの駆け引きや心理戦にワクワクしたい人
- 伊坂幸太郎の伏線回収と構成美を味わいたい人
「マリアビートル」のあらすじ(ネタバレなし)

舞台は、東京から盛岡へ向かう東北新幹線「はやて」。
乗り合わせたのは、息子の復讐に燃える元殺し屋・木村、冷酷な中学生・王子、トーマス好きの殺し屋コンビ・蜜柑と檸檬、そしてとにかく運が悪い殺し屋・七尾(通称:天道虫)。
それぞれの目的と依頼が交錯し、車内は一触即発の緊張状態に。
誰が誰を狙い、誰が生き残るのか――
密室で繰り広げられる、予測不能な“殺し屋たちの運命”が今、走り出す。
「マリアビートル」が読みやすい理由

- 章ごとに視点が切り替わり、テンポよく読める
- キャラクターが個性的で、すぐに顔と性格が一致する
- 会話が軽妙でユーモアがあり、重くなりすぎない
読む前に知っておきたい魅力と注意点

魅力
- 新幹線という密室での群像劇がスリリング
- 伏線が巧みに張られ、終盤で一気に回収される快感
- キャラ同士の会話や関係性が絶妙で、笑いと緊張が共存
注意点
- 登場人物が多く、序盤は関係性の把握にやや混乱するかも
- 殺し屋が主人公のため、暴力描写に抵抗がある人は注意
- 映画版『ブレット・トレイン』とは雰囲気が大きく異なる
「マリアビートル」の感想

『マリアビートル』は、疾走する新幹線という密室で、殺し屋たちの運命が交錯する、スリルとユーモアに満ちた群像劇でした。
伊坂作品らしい軽妙な会話と、緻密な構成が光り、バラバラに見えた物語が終盤で鮮やかに繋がる快感は圧巻。
特に、運の悪い殺し屋・七尾の存在が、物語に絶妙なバランスをもたらしていて、笑いと緊張の緩急が心地よい。
また、王子という中学生キャラの不気味さと、蜜柑と檸檬のコンビの掛け合いもクセになる。
「こんなに面白い小説があるのか」と思わせてくれる、まさにエンタメ小説の到達点でした。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 「777」伊坂幸太郎
殺し屋シリーズ第3作。グラスホッパー、マリアビートルを読み終えたら、777(トリプルセブン)もぜひ読んでみてください。
主人公はあの不運な殺し屋・七尾です。
グラスホッパーのあらすじとネタバレなし感想文はこちら👇

まとめ
『マリアビートル』は、殺し屋たちの思惑が交錯するスリリングな群像劇。
新幹線という密室で繰り広げられる予測不能な展開と、伊坂幸太郎らしいユーモアと構成美が光る。
一気読み必至のエンタメ小説を求める人に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
ルミエールのつぶやき
新幹線から降りられないモヤモヤがずっと続くのが、ドキドキする。
すんでのところで命が救われるとか、いろいろな箇所に伏線が張られていて回収されるところとか、冷酷に見える人たちにも感情や背景があることとか、ページをめくる手が止まらない。
一気読みでした。
殺し屋シリーズなので残酷な場面はあります。そこは薄目で読み飛ばせばOK。
七尾を好きになる。たぶん共感してくれる人がいると思う。
次に読むならこちら

伊坂幸太郎作品の感想記事ページはこちら

伊坂幸太郎作品、伏線回収が心地よくて大好きです。
たくさん読んでいるので、ぜひ、お気に入り作品を見つけてください。
→伊坂幸太郎作品の感想記事ページはこちら
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Audibleのデメリット
音声だけだと、細かい表現や漢字のニュアンスがつかみにくいことも…
Audibleで聴く『マリアビートル』は、登場人物ごとの声の違いが際立ち、視点の切り替わりがよりスムーズに感じられます。
新幹線という密室の緊張感や、キャラ同士の軽妙なやりとりが、音声でより臨場感たっぷりに楽しめる。
通勤中でも物語に没入できる、極上のオーディオエンタメです。




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