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東野圭吾の記念すべき100作目『魔女と過ごした七日間』は、「ラプラスの魔女」シリーズの第3作。
AIによる監視が強化された近未来の日本を舞台に、父を亡くした少年が“魔女”と呼ばれる女性と出会い、事件の真相に迫る。
科学と人間の境界、そして少年の成長を描いた、静かで熱いミステリーです。
書籍の基本情報

- 著者:東野圭吾
- 出版社:KADOKAWA
- 出版年:2023年
- ページ数:416ページ
- 映像化:なし
こんな人におすすめ

- AIや科学をテーマにした近未来ミステリーが好きな人
- 東野圭吾作品の緻密な伏線と爽快な謎解きを楽しみたい人
- 少年の成長や人間ドラマに心を動かされたい人
「魔女と過ごした七日間」のあらすじ(ネタバレなし)

中学3年生の陸真は、図書館帰りに突然の雨に遭遇するが、雨の降り始めを予測する女性・羽原円華に助けられる。
数日後、陸真の父で元刑事の克司が溺死体で発見される。
AI監視社会で職を失い、警備会社に勤めていた父の死には事件性が疑われる。
陸真は父の遺品から“永江照菜”という少女の存在を知り、調査を始める。
やがて再会した円華は「私なりに事件を推理する」と告げ、警察よりも早く犯行現場を特定。
陸真は円華とともに、父の死の真相と“魔女”の力に迫っていく。
「魔女と過ごした七日間」が読みやすい理由

- 章ごとに展開が整理されていてテンポが良い
- 少年の視点で語られるため、感情移入しやすい
- 難解な科学描写も平易な言葉で説明されている
読む前に知っておきたい魅力と注意点

魅力
- AI監視社会という近未来設定がリアルで刺激的
- 円華の“魔女”としての力が科学的に描かれていて説得力がある
- 少年の成長と友情が物語に温かさを添える
注意点
- SF要素が強く、現実味を求める読者には違和感があるかも
- 前作『ラプラスの魔女』を読んでいないと背景が分かりづらい部分も
- 謎解きよりも人間ドラマに重きが置かれている構成
「魔女と過ごした七日間」の感想

『魔女と過ごした七日間』は、科学と人間の境界を描いた静かな冒険譚でした。
陸真の視点から描かれる父の死と円華との出会いは、ミステリーでありながら青春小説のような温かさがある。
円華の力は“魔法”ではなく、物理現象を読み解く知性。
それでも彼女の存在は、陸真にとって“魔女”そのものだった。
AIによる監視社会の冷たさと、人間の感情の温かさ――
その対比が物語に深みを与えている。
東野圭吾らしい緻密な構成と、少年の成長が融合した、シリーズの中でも異色の一冊でした。
ルミエールのつぶやき
この作品は、「科学がすべてを解決するわけではない」という問いを投げかけてきます。
円華の力は科学的でありながら、人間の直感や感情と結びついている。
科学的にどんどん証明していくのかと思いきや、人間らしい度胸とか、相手がどう思うかとか、を大切にしていて面白かった。
陸真が父の死を通じて自分自身と向き合い、成長していく姿は、読者にも「自分の目で世界を見ること」の大切さを教えてくれます。
陸真が今後も幸せでいてほしいと願わずにはいられないラストでした。
若干、宮部みゆき作品っぽいと思ったのは私だけ??
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 「ラプラスの魔女」東野圭吾
羽原円華シリーズの第1弾。円華の力がいかんなく発揮されていて気持ち良いです。
あらすじとネタバレなし感想はこちら👇

第2段の魔力の胎動のあらすじとネタバレなし感想はこちら👇

まとめ
東野圭吾『魔女と過ごした七日間』は、AI監視社会と“魔女”の力が交錯する近未来ミステリー。
父の死の真相を追う少年の成長と、科学と人間の境界を問う物語は、シリーズの中でも異色の感動作。
東野作品の新たな魅力を味わいたい方におすすめです。
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