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「なんとなく地元に戻ってきた私」。
そんな一文から始まる山内マリコのデビュー作『ここは退屈迎えに来て』は、地方都市に生きる若者たちの“もやもや”を見事に描いた連作短編集。
都会に憧れながらも一歩踏み出せない、そんな心の揺れに共感せずにはいられない一冊です。
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書籍の基本情報

- 著者:山内マリコ
- 出版社:幻冬舎
- 出版年:2014年
- ページ数:259ページ
- 映像化:映画化(2018年)
こんな人におすすめ

- 地方出身で都会に憧れたことがある人
- 退屈な日常に物足りなさを感じている人
- 自分の人生に問いかけるきっかけが欲しい人
あらすじ(ネタバレなし)

舞台は富山をモデルにした地方都市。
都会から戻ってきた30歳の女性や、恋に悩む女子高生など、8人の女性たちの視点で描かれる日常。
共通して登場する「椎名くん」という人物を軸に、それぞれの人生が静かに交差していきます。
退屈な日々の中にある、ほんの少しの希望や諦めが、リアルに胸に響く物語です。
「ここは退屈迎えに来て」が読みやすい理由

- 映像が浮かぶような平易でリズムの良い文章
- 短編集形式でテンポよく読める構成
- 登場人物の感情がリアルで共感しやすい
読む前に知っておきたい魅力と注意点

魅力
- 地方都市の“もやもや”をリアルに描く
- 都会への憧れ、退屈な日常、進まない人生…。地方出身者なら「わかる…」と共感せずにいられない空気感があります
- 連作短編集でテンポよく読める
- 複数の女性たちの視点で描かれる構成なので、少しずつ読み進めやすく、読書初心者にもおすすめです
- 映像が浮かぶような平易でリズムの良い文体
- 特別な事件は起きないけれど、日常の描写が鮮やかで、読後に静かな余韻が残ります
注意点
- 大きな起伏がないため、物足りなさを感じることも
- ドラマチックな展開を期待すると、「結局何も起きない…」と感じる可能性があります
- 登場人物の行動に共感しづらい場面もある
- “迎えに来てほしい”という受動的な姿勢が続くため、読者によってはイライラすることもあるかもしれません
- 地方描写にステレオタイプを感じる場合も
- 地元に対する閉塞感や諦めが強調されており、地方出身者の中には「そんなに退屈じゃない」と違和感を覚える人もいるようです
感想

これがデビュー作とは驚き。。。
読んでいて何度も「わかる…」とつぶやいてしまうほど、地方育ちの感覚に寄り添ってくれる作品。
特別な事件は起きないけれど、なぜかずっと心に残る。
「ここではないどこか」を夢見たあの頃の自分に、そっと寄り添ってくれるような一冊です。
映画化もされているので、読後に映像で世界観を味わうのもおすすめ!
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 「あのこは貴族」山内マリコ
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地方生まれの美紀にきっと共感できるはず。そして一見何の不自由もないように見えても、その人なりのコンプレックスがあるということを気づかせてくれる。
まとめ
地方女子のリアルに共感したいなら、まずはこの一冊!
読みやすくて、心に残る。
あなたの“退屈”にも、そっと寄り添ってくれるかもしれません。
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短編集の感想記事ページ

ルミエール
短編集の作品をよく読んでいます。
忙しい中でも読みやすいので、おすすめです。
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