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「首相暗殺の犯人に仕立て上げられた男が逃げ続ける」――
伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』は、ただの逃亡劇ではありません。
巨大な陰謀に巻き込まれた青年が、過去の人間関係と記憶に救われながら、理不尽な世界を生き抜こうとする物語。
スリルとユーモア、そして静かな感動が詰まった、伊坂作品の中でも屈指の人気作です。
書籍の基本情報
- 著者:伊坂幸太郎
- 出版社:新潮社
- 出版年:2010年
- ページ数:690ページ
- 映像化:映画化(2010年)
- 受賞:本屋大賞
こんな人におすすめ
- スピード感ある逃走劇にワクワクしたい人
- 伏線回収や構成の妙を楽しみたい人
- 人とのつながりや記憶の力を信じたい人
あらすじ(ネタバレなし)
宅配ドライバーの青柳雅春は、ある日突然、首相暗殺の犯人として報道される。
身に覚えのない濡れ衣を着せられ、暴力的な追手に命を狙われながら、仙台の街を逃げ続ける。
逃亡の中で彼を助けるのは、かつての友人や、ささやかな優しさを交わした人々。
ビートルズの「Golden Slumbers」に導かれるように、青柳は過去と現在をつなぎながら、真実の出口を探していく――。
「ゴールデンスランバー」が読みやすい理由
- テンポの良い展開で、ページをめくる手が止まらない
- 時系列や視点の切り替えが巧みで、構成が面白い
- 会話やユーモアが軽快で、重いテーマでも読みやすい
感想
The 伊坂幸太郎作品という感じの本です。
『ゴールデンスランバー』は、逃亡劇のスリルだけでなく、人とのつながりの温かさが胸を打つ作品でした。
青柳は特別な能力を持つわけではなく、ただの“いい人”。
だからこそ、過去に交わした優しさが、「え?ここで出てくる?」という思いがけない形で彼を救っていく展開に心が震えます。
伊坂幸太郎らしい伏線の妙と、ユーモアの効いた会話が随所に散りばめられ、重いテーマを軽やかに読ませてくれる。
そして、最後まで明かされない陰謀の正体が、逆に現実の不透明さを映し出していて、読後には静かな余韻が残ります。
「信じることの強さ」「記憶に残ることの意味」――そんなテーマが、逃亡の中にしっかりと息づいていました。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 「ラッシュライフ」伊坂幸太郎
構成と伏線の妙を感じられる一気読み必至の作品。
まとめ
『ゴールデンスランバー』は、逃亡劇のスリルと人間ドラマの温かさが融合した傑作ミステリー。
伊坂幸太郎作品の魅力が詰まった一冊で、読後には「もう一度読み返したい」と思わせる構成力があります。
映画化もされているので、映像との違いを楽しむのもおすすめ。
伏線好き、友情もの好き、社会派ミステリー好き――どんな読者にも刺さる作品です。
伊坂幸太郎作品の感想記事ページ

伊坂幸太郎作品、伏線回収が心地よくて大好きです。
たくさん読んでいるので、ぜひ、お気に入り作品を見つけてください。
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