このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。
「言葉の海を渡るために、舟を編む」――
三浦しをん『舟を編む』は、辞書編集部という地味で知られざる舞台を描いた、情熱と成長の物語。
主人公・馬締光也は、言葉に対する異常なまでの執着を持つ不器用な青年。
彼が仲間とともに新しい辞書『大渡海』を編む過程で、仕事の意味、人とのつながり、そして自分自身と向き合っていく姿が描かれます。
辞書という“舟”を編むことで、言葉の海を渡ろうとする人々の静かな熱が胸を打つ一冊です。
書籍の基本情報

- 著者:三浦しをん
- 出版社:光文社
- 出版年:2011年
- ページ数:259ページ
- 映像化:映画化(2013年)、ドラマ化(2025年)
- 受賞:本屋大賞(2012年)
こんな人におすすめ

- 言葉や辞書に興味があり、言語の奥深さを味わいたい人
- 不器用でも誠実に仕事に向き合う主人公に共感したい人
- 地味だけど熱い“お仕事小説”をじっくり読みたい人
あらすじ(ネタバレなし)

玄武書房の営業部で“変人”扱いされていた馬締光也は、言葉への鋭い感覚を見込まれ、辞書編集部にスカウトされる。
彼が配属されたのは、新しい辞書『大渡海』の編纂プロジェクト。
用例採集、語釈の検討、紙の選定――地道で膨大な作業の中で、馬締は仲間たちとともに辞書作りに没頭していく。
同僚の西岡やベテランの荒木、印刷所の人々との関係を通じて、馬締は少しずつ社会との接点を築いていく。
辞書完成までの長い年月と、言葉に込められた人々の思いが交錯する物語。
「舟を編む」が読みやすい理由

- 辞書作りの工程が丁寧に描かれており、専門知識がなくても理解できる
- 登場人物の心理描写が細やかで、感情移入しやすい
- コミカルな場面もあり、重すぎずテンポよく読める
読むメリット・デメリット

メリット
- 言葉の奥深さや辞書作りの裏側を知ることができる
- 不器用な主人公の成長に勇気をもらえる
- 仲間との協力や仕事への情熱が描かれ、読後感が温かい
デメリット
- 辞書作りという地味なテーマに興味がないと入りづらい
- 登場人物の変化がゆるやかで、派手な展開を求める人には物足りない
- 専門用語や工程の描写が細かく、読むのに集中力が必要
感想

『舟を編む』は、言葉に人生を懸ける人々の静かな情熱が胸を打つ“お仕事小説”の傑作でした。
馬締は、社会性に乏しく、周囲から浮いた存在。でも、言葉に対する誠実さと探究心は誰よりも強い。
そんな彼が仲間とともに辞書を編む過程は、地味ながらも感動的で、読者の心にじわじわと染み込んできます。
特に印象的なのは、辞書に使う紙の選定や、用例カードを集める地道な作業。こういう作業をして辞書ができているんだ!と、ありがたくなりました。
それらが積み重なって、ひとつの辞書が完成するというスケールの大きさに圧倒されました。
辞書編纂ならではの用語が出てくるのも魅力のひとつ。
転職したわけではないのに、その仕事に携わっている感じがするのは読んでいて楽しかったです。
言葉を扱うことは、人と人をつなぐこと。
この作品は、そんな“言葉の力”を信じる人々の物語です。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 「風が強く吹いている」三浦しをん
『舟を編む』の次に読むなら、三浦しをんのもう一つの傑作『風が強く吹いている』を。
舞台は箱根駅伝を目指す大学生たちの寮生活。走ることに人生を懸ける彼らの姿は、辞書を編む人々の静かな情熱と重なります。
どちらも「地味だけど誠実に、自分の役割を果たすこと」がどれほど尊いかを教えてくれる物語です。

まとめ
『舟を編む』は、辞書作りという地味で壮大な仕事に情熱を注ぐ人々の物語。
言葉に向き合う誠実さ、不器用でも真摯に働く姿、仲間との絆―― どれもが静かに心を揺さぶります。
映画・アニメ・ドラマ化もされているので、原作との違いを楽しむのもおすすめです。
言葉を大切にしたい人に、ぜひ読んでほしい一冊です。
ルミエールのつぶやき
「舟を編む」ってタイトル、最初何のことだか、全然わからなかった。
でも、「大渡海」を玄武書房のメンバーと一緒に作っている感覚になると「舟を編んでる」って意味がわかってくる。
辞書は昔から(最初のクリスマスプレゼントは辞書をお願いしたほど!)大好きで、読んでも読んでも飽きないのがたまらなかった。
こんなに地味な作業の積み重ねなんだなと思うと、本当に頭が下がる。
辞書の薄い紙の手触りも好き。
「ぬめり感」って言葉が出てきた時、「そう、それ!」って膝を打った。
辞書好きにとって、「辞書を主役にした本を作ってくれてありがとう」って特別な本。




コメント