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「働くって、毎日こんなにあっという間なんだな」
新卒で会社に入って、慣れない業務に疲れながらも、少しずつ「社会人」になっていく。
柴崎友香さんの『フルタイムライフ』は、そんな”はじめて働いた日々”の、息づかいをそのまま残した連作小説です。
何も起きていないように見えて、心の中では少しずつ何かが変わっていく――。
そんな静かな時間を、丁寧に味わいたい人にこそおすすめしたい1冊です。
書籍の基本情報

- 著者:柴崎友香
- 出版社:河出書房新社
- 出版年:2008年
- ページ数:231ページ
- 映像化:なし
こんな人におすすめ

- 都会で働く日々に、少し息苦しさを感じている人
- ドラマチックでない日常を丁寧に描いた小説が読みたい人
- 感情を言葉にするのが難しいと感じている人
「フルタイムライフ」のあらすじ(ネタバレなし)

大学を卒業し、初めてフルタイムで働き始めた「わたし」。
慣れないオフィスワーク、ちょっとした人間関係の戸惑い、先輩や友人との会話、そしてひとりの時間。
目まぐるしいほどではないけれど、少しずつ積み重なっていく日々のなかで、「わたし」はさまざまな気持ちと出会っていきます。
『フルタイムライフ』は、新社会人としての最初の10か月間を、淡々とした語り口で描いた連作短編集。
派手な事件やドラマはないけれど、どの瞬間にも小さな「揺れ」があって、それが確かに“人生の始まり”を感じさせてくれる物語です。
👇この作品が刺さった方には、大きなドラマはないけれど仕事に向き合う日々を描く『神様のカルテ』もおすすめです。
「フルタイムライフ」が読みやすい理由

- 連作集で一つひとつが短いので気軽に読める
- 難解な言葉や構成がない
- 共感しやすい日常描写
読む前に知っておきたい魅力と注意点

魅力
- “働く日常”のリアルな温度感
フルタイムで働く人々の、ちょっとした会話や風景、心の揺れが丁寧に描かれていて、「わかる」がじわじわくる。 - 都市の空気感と時間の流れが美しい
大阪の街やオフィスの空気、夕暮れの光など、風景描写が詩的で、読んでいるだけでその場にいるような感覚に。 - “何も起きない”ことの豊かさ
大事件は起きないけれど、日常の中にある小さな変化や気づきが、静かに心に残る。
余白を楽しむ読書にぴったり。
注意点
- ストーリー性より“空気感”重視
起承転結がはっきりしない話も多く、物語の展開を求めると物足りなく感じるかも。 - 感情の起伏が控えめ
登場人物の心情はあまり表に出ず、淡々とした語り口なので、ドラマチックな展開を期待すると拍子抜けする可能性あり。 - “共感”が鍵になる読書体験
働くことや日常に対する感覚が、自分とあまりに違うと入り込みにくいかも。
でも、だからこそ新しい視点に出会えるかもしれません。
「フルタイムライフ」の感想

派手さやわかりやすい感動はないけれど、読後にじんわりと余韻が残る一冊。
柴崎友香さんの魅力は、「何も起きていないようで、実はたくさんの感情が動いている」時間を描くことにあります。
20代、特に一人暮らしで働いている女性が読むと、きっと何かが刺さるはず。
日々に少し疲れているときや、自分の感情がよくわからないときにも、優しく寄り添ってくれる作品です。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 『羊と鋼の森』宮下奈都
初めて仕事をするときの新鮮さを味わえる作品です。
やりたかった仕事を職人として実現している部分でフルタイムライフとは違いますが、静かで丁寧な日々を描き、読後感は深く心に響く物語です。
強豪がたくさんあった年の本屋大賞受賞、そして豪華俳優陣で映画化された作品を味わってみては。
まとめ
毎日は「事件」ばかりじゃない。
でも、そんな日々にも小さな揺れや喜びがあることを思い出させてくれる――
『フルタイムライフ』は、静かな感情を大切にしたいあなたにそっと寄り添う物語です。
次に読むならこちら





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