社会派小説

Audibleで読める本

宮部みゆき『火車』感想文|消費社会の闇を描く衝撃の社会派ミステリー【Audibleあり】

「火車」とは、罪人を乗せて地獄へ運ぶという伝承の乗り物。 宮部みゆきの『火車』は、そんなタイトルにふさわしく、現代社会の“見えない地獄”を描いた社会派ミステリーです。 クレジットカード、ローン、個人情報――便利さの裏に潜む罠に巻き込まれた人...
仕事×本

秦建日子『サマーレスキュー』感想文|標高2500メートルの山岳診療所で描かれる命と医師の成長物語

標高2,500メートルの山岳診療所――そこは、医療設備も通信手段も限られた“命の最前線”。『サマーレスキュー ~天空の診療所~』は、実在する山岳診療所をモデルに、医師たちの葛藤と成長を描いた感動の医療小説です。 ドラマ化もされた本作は、フィ...
エッセイ

西丸與一『法医学教室との別れ』感想文|検死8,000体から見えた命の記録

検死・解剖8,000体、監察医として40年――。 西丸與一が法医学教室を去るにあたり綴った『法医学教室との別れ』は、命と向き合い続けた医師の静かな回顧録です。 事件の裏側、死者の声、そして医療と社会の狭間で揺れる人間の姿が、淡々とした語り口...
エッセイ

浜辺祐一『救命センター「カルテの真実」』感想文|命の現場から見える医療の葛藤

救急医療の最前線には、命を救うだけでは語り尽くせない現実がある。 『救命センター「カルテの真実」』は、東京下町の救命救急センターに勤務する現役医師・浜辺祐一が、日々の診療を通して見えてきた医療の矛盾や人間のドラマを綴ったエッセイ集。 軽快な...
ミステリー

柚月裕子『最後の証人』感想文|法廷で揺れる真実と人間ドラマの傑作|佐方貞人シリーズ第1作

法廷は、真実を明らかにする場所である――。 柚月裕子の『最後の証人』は、元検事の弁護士・佐方貞人が主人公の法廷ミステリー。事件の裏に潜む人間の悲しみや憎しみ、そして信念が交錯する重厚な物語です。緻密な構成と巧みな心理描写で、読者を深く引き込...
ミステリー

本城雅人『ミッドナイト・ジャーナル』感想文|7年越しの真実に挑む記者の執念が光る社会派サスペンス

報道の正義とは何か。記者の使命とは何か。 『ミッドナイト・ジャーナル』は、誤報によって人生を狂わされた新聞記者が、7年越しの真実に挑む社会派サスペンスです。著者・本城雅人自身が元新聞記者ということもあり、現場の空気感や人間模様が圧倒的なリア...
心が動いた本

朝井リョウ『世にも奇妙な君物語』感想文|現代社会の皮肉と共感が刺さる5編の短編集

「世にも奇妙な物語」風の世界観を小説で味わえる、朝井リョウの短編集『世にも奇妙な君物語』。現代社会の歪みや人間の本質を、ユーモアと皮肉を交えて描いた5編は、どれも“奇妙”でありながら妙にリアル。中でも「リア充裁判」は、SNS時代の生きづらさ...
その他

村上龍『55歳からのハローライフ』感想文|人生の再出発に寄り添う静かな勇気と希望が詰まった物語

「人生は何度でもやり直せる」——そんな言葉を、リアルな悩みを抱える中高年の主人公たちにそっと届けてくれる一冊。村上龍の『55歳からのハローライフ』は、定年や孤独、再婚、ペットロスなど、人生の節目に立つ人々の姿を描いた連作中編小説。静かな勇気...
ミステリー

東野圭吾『虚ろな十字架』小説感想文|罪と償いについて考えさせられる社会派ミステリー

東野圭吾の『虚ろな十字架』は、死刑制度や真の償いとは何かを鋭く描いた社会派ミステリーです。人間の感情や罪と向き合う深みのあるテーマが心を揺さぶる本作は、読者に新たな視点をもたらします。書籍の基本情報著者:東野圭吾出版社:光文社出版年:201...
Audibleで読める本

朝井リョウ『世界地図の下書き』感想文|児童養護施設で育つ子供たちの絆と希望を描く感動の人間ドラマ

朝井リョウの小説『世界地図の下書き』は、児童養護施設を舞台に、子どもたちの痛みや葛藤、成長を描いた感動的な作品です。坪田譲治文学賞を受賞した本作は、未来へ向かう希望を灯してくれる物語です。書籍の基本情報著者:朝井リョウ出版社:集英社出版年:...