映像化原作

ミステリー

東野圭吾『マスカレード・ナイト』感想文|仮面の下に潜む真実を暴くホテルミステリー|「マスカレード」シリーズ第3弾

華やかなホテルのカウントダウンパーティーに、殺人犯が紛れ込んでいる――。 『マスカレード・ナイト』は、東野圭吾による人気シリーズ第3弾。 ホテルマンに扮した刑事・新田とコンシェルジュ・山岸が、仮面舞踏会の裏で繰り広げられる謎と人間模様に挑み...
ミステリー

辻村深月「太陽の坐る場所」感想文|記憶と視線が交錯する青春ミステリー

「あなたは、あの子のことを覚えていますか?」 辻村深月の『太陽の坐る場所』は、卒業から10年後の同窓会をきっかけに、過去の記憶と視線が交錯する青春群像ミステリー。 誰かを忘れたことがある人、誰かに忘れられたことがある人――そんな“痛み”に静...
ミステリー

冲方丁「十二人の死にたい子どもたち」感想文|命と向き合う心理ミステリーの傑作

「死にたい」と願う十二人の少年少女が、廃病院に集まった――。 冲方丁が初めて挑んだ現代長編ミステリー『十二人の死にたい子どもたち』は、衝撃的なテーマながらも、繊細な心理描写と緻密な構成で読者を引き込む一冊です。 “死”を語ることで“生”を見...
Audibleで読める本

湊かなえ『夜行観覧車』感想文|家族の闇と絆が交錯する心理ミステリー【Audibleあり】

「家族とは、こんなにも不安定で、こんなにも強いものなのか」 湊かなえの代表作のひとつ『夜行観覧車』は、高級住宅街で起きた殺人事件を軸に、家族の崩壊と再生を描いた心理ミステリー。事件そのものよりも、登場人物たちの心の揺れや関係性の変化に焦点が...
Audibleで読める本

東川篤哉『謎解きはディナーのあとで2』感想文|笑えて解けるユーモアミステリー短編集の第2弾

「お嬢様の単純さは、幼稚園児レベルかと――」 そんな毒舌執事・影山の名セリフでおなじみの人気シリーズ第2弾『謎解きはディナーのあとで2』。 国立署の刑事・宝生麗子と、彼女に仕える執事・影山が繰り広げる、笑いと推理が絶妙に絡み合うユーモアミス...
ミステリー

柚月裕子『最後の証人』感想文|法廷で揺れる真実と人間ドラマの傑作|佐方貞人シリーズ第1作

法廷は、真実を明らかにする場所である――。 柚月裕子の『最後の証人』は、元検事の弁護士・佐方貞人が主人公の法廷ミステリー。事件の裏に潜む人間の悲しみや憎しみ、そして信念が交錯する重厚な物語です。緻密な構成と巧みな心理描写で、読者を深く引き込...
ミステリー

本城雅人『ミッドナイト・ジャーナル』感想文|7年越しの真実に挑む記者の執念が光る社会派サスペンス

報道の正義とは何か。記者の使命とは何か。 『ミッドナイト・ジャーナル』は、誤報によって人生を狂わされた新聞記者が、7年越しの真実に挑む社会派サスペンスです。著者・本城雅人自身が元新聞記者ということもあり、現場の空気感や人間模様が圧倒的なリア...
心が動いた本

朝井リョウ『世にも奇妙な君物語』感想文|現代社会の皮肉と共感が刺さる5編の短編集

「世にも奇妙な物語」風の世界観を小説で味わえる、朝井リョウの短編集『世にも奇妙な君物語』。現代社会の歪みや人間の本質を、ユーモアと皮肉を交えて描いた5編は、どれも“奇妙”でありながら妙にリアル。中でも「リア充裁判」は、SNS時代の生きづらさ...
心が動いた本

奥田英朗『我が家のヒミツ』感想文|家族の絆にユーモアと温かさでじんわり涙する6編の短編集

家族って、時に面倒で、時にありがたくて、でもやっぱり大切な存在。奥田英朗の短編集『我が家のヒミツ』は、そんな家族の“ちょっとした事件”をユーモアと温かさで描いた一冊。読後には、心がふわっと軽くなるような余韻が残ります。書籍の基本情報著者:奥...
心が動いた本

よしもとばなな『キッチン』感想と魅力を解説|台所という空間を通じて喪失と再生を描く名作

よしもとばななの代表作『キッチン』は、喪失の痛みと人とのつながりを、静かで優しい筆致で描いた心に残る一冊。台所という空間を通して、主人公の再生の物語がそっと語られます。今回はその魅力をたっぷり紹介します。書籍の基本情報著者:よしもとばなな出...