ルミエール

Audibleで読める本

池井戸潤『空飛ぶタイヤ』映画・ドラマ原作小説感想文|巨大企業に挑む運送会社社長の真実追求ドラマ【Audibleあり】

大型トレーラーの脱輪事故で、尊い命が奪われた——。整備不良による過失とされ、運送会社の社長・赤松徳郎は窮地に立たされます。しかし、真相を追ううちに浮かび上がるのは、大手自動車メーカーによる驚愕のリコール隠し。池井戸潤が描くのは、弱き者が巨大...
ミステリー

乃南アサ『すれ違う背中を』感想文|人気シリーズ第2弾‐描く再出発と小さな幸せを見つける物語

刑務所から戻ってきた二人が、谷中で少しずつ新しい人生を築いていく──。乃南アサの人気シリーズ第2弾『すれ違う背中を』は、ただのサスペンスではありません。人との距離感、働く喜び、そして日常に訪れる小さな幸せが、丁寧に描かれています。今回の物語...
ミステリー

宮部みゆき『小暮写眞館』感想文|ドラマ化原作-心に沁みる不思議な写真と再生の物語

「もし、ある日突然 “心霊写真” の謎を託されたら——あなたはその過去に向き合えますか?」写真はただの記録にとどまらず、ときに人の記憶や後悔、痛みまで映し出すもの。宮部みゆきさんの『小暮寫眞館』は、そんな“写真の力”を静かに、そして深く描い...
Audibleで読める本

『震える牛』小説感想文|映画化原作-食品業界の闇に迫る社会派ミステリーの傑作【Audibleでも聴ける】

「正義とは何か?」と問われたとき、あなたは即答できますか?『震える牛』は、ただのミステリーではありません。食品偽装、労働環境、報道と警察の関係…現代社会が抱える闇に正面から切り込んだ、読みごたえ抜群の社会派小説です。書籍の基本情報著者:相場...
心が動いた本

恩田陸『夜のピクニック』映画原作本の感想文|24時間歩く高校行事で動き出す、止まっていた時間

「たかが徒歩80キロ、されど特別な一夜。」高校生活最後のイベント「歩行祭」に参加する生徒たち。静かな夜の中で交わされる言葉、笑い、そして秘密。恩田陸が描く『夜のピクニック』は、青春の“間”と“余白”のような物語です。普段は言えない気持ちが、...
ミステリー

東野圭吾『マスカレード・ホテル』感想文|人気シリーズ第1弾【映画原作】警察×ホテルマンのタッグが仕掛ける変装サスペンス

「ホテルの顔を守りながら、犯人を探す?」刑事とホテルマンという、一見交わらない二人の視点が交錯するサスペンス。東野圭吾の『マスカレード・ホテル』は、連続殺人事件の捜査が舞台でありながら、ホテルの裏側、人間模様、そして“仮面(マスカレード)”...
Audibleで読める本

知念実希人『仮面病棟』映画原作小説感想文|予想を裏切る展開に息をのむ!【Audibleあり】

「えっ、こんな展開になるの…?」ページをめくる手が止まらない。医師であり作家の知念実希人さんが描く『仮面病棟』は、医療とミステリーが見事に融合した作品です。閉ざされた病院、銃を持ったピエロ、そして次第に明らかになる過去の真相…。今回はこの緊...
仕事×本

柴崎友香『フルタイムライフ』感想文|新卒OLが過ごす10か月の揺れと成長を描いた連作小説

「働くって、毎日こんなにあっという間なんだな」新卒で会社に入って、慣れない業務に疲れながらも、少しずつ「社会人」になっていく。柴崎友香さんの『フルタイムライフ』は、そんな"はじめて働いた日々"の、息づかいをそのまま残した連作小説です。何も起...
ミステリー

辻村深月『鍵のない夢を見る』ドラマ原作-直木賞受賞感想文|日常と犯罪の境界に立つ女性たちの物語【Audibleあり】

日常のちょっとしたすれ違いや、こじらせた感情。そこから、ふとした拍子に“犯罪”に手が届いてしまう人がいる——。辻村深月『鍵のない夢を見る』は、そんな誰もが持つ心の奥底をのぞき込むような連作短編集です。読みながら、ぞっとする。でも、目をそらせ...
Audibleで読める本

原田マハ『総理の夫』映画原作小説感想文—彼女が総理になった日、夫はどう生きる?【Audibleあり】

もし、自分のパートナーが「日本初の女性総理大臣」になったら?しかも突然。そんな非日常のような日常が始まるのが、原田マハさんの小説『総理の夫』です。この物語は、「夫婦」「家族」「仕事」「国家」をユーモラスかつ真摯に描いた、まさに“マハ節”全開...