ルミエール

心が動いた本

原田マハ『キネマの神様』映画原作小説感想文|映画館で心を洗われるような感動がここにある【読書初心者にもおすすめ】

「人生にも再上映があったなら」――そんな言葉が、胸に静かに響いてくる小説でした。原田マハさんの『キネマの神様』は、映画を愛し、家族を失いかけたひとりの父と娘の物語。破れかけた人生に、映画という“灯り”がもう一度希望を灯してくれるような、優し...
ミステリー

伊坂幸太郎『AX(アックス)』感想文|殺し屋なのに妻にビビる?異色ヒーローが最高すぎた【読書初心者にもおすすめ】

殺し屋なのに、妻には逆らえない。冷酷なプロフェッショナルなのに、家庭では気弱なお父さん。そんなギャップ満載の男・兜(カブト)が主人公の伊坂幸太郎『AX(アックス)』。ハードボイルドなのにどこかユーモラスで、じわりとあたたかい読後感が残る作品...
心が動いた本

有川浩『ストーリー・セラー』感想文|読みやすくて心に残る恋愛小説|読書初心者にもおすすめ

有川浩『ストーリー・セラー』は、大切な人を失う恐れに直面しながら、愛することと書くことの意味を問う感動の物語。泣けるけど、希望の光が差し込む一冊です。読書初心者にもおすすめ!
心が動いた本

辻村深月『朝が来る』映画原作小説感想文|本当の親子とは?静かな衝撃が心に残る家族小説

辻村深月『朝が来る』は、特別養子縁組を通じて出会った2つの家族の交錯を描く静かな衝撃作。平穏な日常の裏に潜む“もうひとつの真実”が、読み進めるほどに心を打ちます。親になるとは?家族とは?を静かに問いかける感動作。読書初心者にもおすすめの一冊です。
お金×本

川村元気『億男』映画原作小説感想文|お金とは「信用」なのか?人生を揺さぶる旅

「宝くじで3億円当たったら、人生は変わるのか?」川村元気さんの小説『億男』は、まさにそんな問いから始まります。お金に振り回され、信じていた人間関係が壊れ、見えなかった“本音”があらわになる。一晩で読み切れる軽快さと、読後にじわじわ効いてくる...
Audibleで読める本

直木賞受賞作『流』感想文|台湾青春の熱と哀しみ【Audibleでも聴ける!】

「流れるように生きる」という言葉の裏には、流されることの苦しさがある。東山彰良『流』は、1970年代台湾を舞台に、1人の高校生が祖父の死をきっかけに“過去”と“自分”を見つめていく物語です。直木賞を受賞した本作は、青春、暴力、歴史、家族——...
ミステリー

東野圭吾『沈黙のパレード』映画原作小説感想文|静かな怒りが心に残る傑作ミステリー|人気ガリレオシリーズ

東野圭吾の作品は、「ただ謎を解くだけのミステリーじゃない」。読み終わったあと、登場人物の感情や選択が心にじんわり残る——そんな一冊が多いと感じています。今回ご紹介する『沈黙のパレード』もまさにそのタイプ。ガリレオこと湯川学が登場する人気シリ...
仕事×本

石田衣良『シューカツ!』感想文|夢と現実に揺れる“就活青春ドラマ”が胸に刺さる【読書初心者にもおすすめ】

「夢を追うのって、どうしてこんなに苦しいんだろう」石田衣良『シューカツ!』は、マスコミ志望の7人の大学生たちが、内定をめざしながら夢と現実のはざまで揺れる姿を描いた青春群像劇です。就活の焦り、仲間との絆、恋心。読めば、あの頃の熱と不安がよみ...
ミステリー

『葉桜の季節に君を想うということ』小説感想文|読み終えたあと、もう一度最初から読みたくなる【読書初心者にもおすすめ】

「この本、もう一度最初から読みたくなる」そんな読書体験、したことがありますか?『葉桜の季節に君を想うということ』は、読み進めるほどに「ん?なんかおかしい」と違和感が積み重なり、最後の1ページでそのすべてがつながる衝撃のミステリーです。ミステ...
心が動いた本

町田そのこ『52ヘルツのくじらたち』感動映画原作小説|感想文・ネタバレなしあらすじ【読書初心者にもおすすめ】

「一生懸命叫んでいるのに、誰にも届かない。」他のクジラには聞こえない“52ヘルツ”で鳴くクジラのように、孤独を抱えながら生きる人たちの物語。町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』は、優しい文章で深いテーマに触れながら、誰かを想う気持ちが人を救うということを教えてくれます。読書初心者でも安心して手に取れるこの作品を、私の感想と一緒にご紹介します。