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仕事にする夢、現実と向き合う劇団員。
情熱で突っ走るリーダーがいる一方で、予算に冷静な敏腕マネージャー。
舞台の上ではどんなドラマも演じる彼らが、舞台の外で本気で生きる姿が光る——
書籍の基本情報
- 著者:有川浩
- 出版社:メディアワークス
- 出版年:2009年(シアター!)、2011年(シアター!2)
- ページ数:344ページ(シアター!)、388ページ(シアター!2)
- 映像化:なし
こんな人におすすめ
- 「夢」と「現実」のバランスに悩んでいる社会人
- 仕事や人生に“やりがい”を探している人
- 演劇や舞台が好き、あるいは興味がある人
気になる内容は?
赤字続きの小劇団「シアターフラッグ」は、2年以内に300万円の借金を返さなければ解散、という危機に直面していた。
劇団主宰の弟・春川巧が頼ったのは、兄であり冷静沈着なリアリストの春川司。
一切の情に流されず合理的に物事を進める兄は、借金の肩代わりと引き換えに「劇団の経営改善に口を出す」と宣言。芸術に生きる劇団員たちとの衝突が始まる。
“夢”を追いかけたい劇団メンバーと、“現実”しか見ない兄。
果たして劇団は立て直せるのか? 夢と現実の間で揺れる兄弟と仲間たちの奮闘を描いた、笑いあり、胸熱ありの青春エンタメ小説。
感想:舞台は、小劇団。予算は、2年で300万円。
劇団にありがちな“お金がない”という現実。
その赤字を立て直すために招集されたのは、超現実主義で冷静な実兄・春川司。
弟の設立した小劇団「シアターフラッグ」は、芸術と情熱に命を燃やす演劇バカの集まり。そこにビジネスの視点を持ち込んだ兄が加わることで、物語は思いがけない化学反応を起こします。
兄弟の対立と再生、夢と現実のぶつかり合い。
有川浩さんらしい軽快な会話とテンポのいい文章が展開しながらも、最後には「ああ、夢っていいな」と心がポッと温かくなるような読後感をくれます。
登場人物はクセがあるのに妙にリアルで、読めば読むほど愛おしくなる。
ちょっと笑えて、ちょっと泣けて、そしてちょっと背中を押してくれる――そんな物語です。
読書初心者にもおすすめの理由
- 会話が多くテンポが良いから、スラスラ読める
- 文章の大半が会話で構成されていてテンポが軽快。
難しい言い回しや漢字も少なく、文字量のわりにあっという間に読めてしまいます。
- 文章の大半が会話で構成されていてテンポが軽快。
- 登場人物が個性豊かで、すぐに感情移入できる
- 「演劇バカ」の弟と、「現実主義者」の兄という分かりやすい対立構造に加え、劇団員たちもクセが強くて魅力的。
登場人物が生き生きとしているため、物語にすっと入っていけます。
- 「演劇バカ」の弟と、「現実主義者」の兄という分かりやすい対立構造に加え、劇団員たちもクセが強くて魅力的。
- 物語のテーマが身近で共感しやすい
- 「夢と現実のギャップにどう向き合うか」というテーマは、学生・社会人問わず多くの人が共感できるもの。
難解な話ではなく、“自分ごと”として考えながら楽しめます。
- 「夢と現実のギャップにどう向き合うか」というテーマは、学生・社会人問わず多くの人が共感できるもの。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 『キケン』有川浩
99%男子校の理系大学の部活「機械制御研究部」ーー通称「キケン」
理系オタク男子学生の全力すぎる青春物語
『シアター!』も『キケン』も読むと何かに熱くなりたくなる!
有川浩作品の感想記事
まとめ
理想だけでは食べていけない。でも、理想を捨ててしまったら生きている意味が薄れてしまう。
そんな現実と夢の狭間で揺れるすべての人に読んでほしい1冊。
『シアター!』は、社会の荒波に揉まれながらも、自分の「好き」に向き合いたい人をやさしく励ましてくれる小説です。
仕事に疲れたとき、何か始めたいとき、迷っているときにぜひ読んでみてください。
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