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1985年8月12日、日航機123便が群馬県御巣鷹の尾根に墜落し、520名が命を落としました。
日本史上最大の航空機事故は、多くの遺族、関係者、そして現場に駆けつけた報道陣の心に深い傷を残しました。
横山秀夫の『クライマーズ・ハイ』は、この事故を背景に、地方新聞記者たちの取材と葛藤を描いた社会派小説です。
事故の規模だけでなく、「人が極限状態でどう動くのか」というテーマが全編に漂います。
書籍の基本情報
- 著者:横山秀夫
- 出版社:文藝春秋
- 出版年:2006年
- ページ数:480ページ
- 映像化:ドラマ化(2005年)映画化(2008年)
こんな人におすすめ
- 社会派小説や報道の舞台裏に興味がある人
- 緊迫感のある人間ドラマを読みたい人
- 実際の事件や事故を背景にしたフィクションが好きな人
- 記憶すべき歴史に触れたい人
あらすじ(ネタバレなし)
主人公・悠木和雅は、地方紙の遊軍記者。ある日、日航機墜落事故の現場取材を任され、現場班の総責任者として奔走します。
限られた時間と情報、組織内の思惑、仲間との衝突…。取材の過酷さと同時に、人間関係や自らの信念が激しく試される日々が続きます。
「クライマーズ・ハイ(登山者が極限状態で恐怖を感じなくなる状態)」という言葉が、事故取材に没頭する彼らの精神状態を象徴します。
「クライマーズ・ハイ」が読みやすい理由
- スピード感ある描写で一気に読み進められる
- 実際の事件を下敷きにしており、背景知識なしでも感情移入しやすい
- 章ごとの構成が明確で、場面転換がわかりやすい
『クライマーズ・ハイ』感想|8月12日に読む理由
1985年8月12日、日航機123便墜落事故。乗員乗客520名が命を落とし、日本の航空史上最大の惨事となりました。
そのニュースは、40年経った今でも毎年この日になると報じられ、私たちに「忘れてはいけない」と訴えかけてきます。
横山秀夫『クライマーズ・ハイ』は、この事故を題材に、地方新聞記者たちの奔走を描いた小説です。事故現場取材の壮絶さだけでなく、記者同士の駆け引き、組織の力学、そして“人間としての葛藤”が胸に迫ります。
私は、8月12日にこの本を読みました。ニュースで事故の日付を耳にしながらページをめくると、物語の重みがより深く刺さってくるのを感じます。記者たちの苛烈な一週間は、単なるフィクションではなく、この日を生きた人々の現実そのものに近いのだと痛感しました。
もしこの作品を読むなら、8月12日という日に手に取るのもおすすめです。事故の記憶と物語が重なり、きっと心に残る読書体験になるでしょう。
横山秀夫の筆致は、事故現場の混乱や記者たちの緊張感を克明に描きつつ、人間ドラマとしても深く響きます。
「記録する者」としての使命感と、「一人の人間」としての感情の間で揺れる姿は、今も強く心に残っています。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 『沈まぬ太陽』山崎豊子
途中に日本航空123便墜落事故をモデルにしたエピソードが入っています。
『クライマーズ・ハイ』は新聞記者が主人公でしたが、『沈まぬ太陽』は航空会社側の物語です。いろんな側面からこの事故を知ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
『クライマーズ・ハイ』は、ただの事故小説ではありません。組織のしがらみ、人間の弱さと強さ、そして忘れてはいけない出来事への敬意が込められています。
特に8月12日に読むと、事故の記憶と物語が融合し、より深い読書体験になります。
紙の本はもちろん、Audible版では臨場感あふれる朗読で、記者たちの緊迫感を肌で感じられます。ぜひ手に取ってみてください。
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