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「女たちのジハード」は、1997年に直木賞を受賞した篠田節子の代表作。
バブル崩壊後の損保会社を舞台に、5人の女性たちが自分の人生を切り拓こうと奮闘する姿を描いた連作短編です。
時代背景は古くても、彼女たちの葛藤や選択は今を生きる私たちにも響くものばかり。
読後には、心にじんわりと熱が残る一冊です。
書籍の基本情報

- 著者:篠田節子
- 出版社:集英社
- 出版年:2000年
- ページ数:528ページ
- 映像化:ドラマ化(1997年)
- 受賞:直木賞
こんな人におすすめ

- 自立やキャリアに悩む女性
- 昭和・平成の価値観に興味がある人
- 多様な女性像を描いた群像劇が好きな人
あらすじ(ネタバレなし)

舞台は東京の損保会社。年齢も価値観も異なる5人の女性たちが、それぞれの「戦い=ジハード」に挑みます。
結婚か仕事か、夢か現実か。
家を買う決意をする者、英語で生きる道を選ぶ者、理不尽な異動に抗う者…。
彼女たちの選択は、時に痛みを伴いながらも、確かな一歩となっていきます。
「女たちのジハード」が読みやすい理由

- オムニバス形式でテンポよく読める
- 登場人物の個性が際立っていて飽きない
- 会話や描写がリアルで共感しやすい
読む前に知っておきたい魅力と注意点

魅力
- 多様な女性像が描かれる群像劇
- 損保会社で働く5人の女性が、それぞれの価値観や人生観をもとに“自分の戦い=ジハード”に挑む姿がリアルで力強く描かれています
- オムニバス形式で読みやすい
- 連作短編として構成されているため、テンポよく読み進められ、登場人物の個性も際立っています
- 時代を超えて共感できるテーマ
- バブル崩壊後の社会背景を持ちながらも、結婚・キャリア・自立など、現代にも通じる葛藤が描かれており、読後に勇気をもらえる作品です
注意点
- 時代背景にギャップを感じる可能性
- 1990年代の価値観や職場環境が描かれているため、現代の読者には古さや違和感を覚える場面もあるかもしれません
- 登場人物の選択に共感しづらい場合も
- それぞれの“戦い方”が個性的である分、読者によっては「なぜそうするの?」と疑問を感じることもあります
- 男性描写に偏りを感じることも
- 一部の男性キャラクターが極端に描かれているため、性別の対比が強調されすぎていると感じる読者もいるようです
感想

大好きすぎて、何度読んだことか。
自分のバイブルになっている本です。
特に康子の堅実さと行動力には勇気をもらえたし、紗織の夢への一直線な姿勢には憧れすら感じました。
リサの母とのバトルも、親子のリアルが詰まっていて印象的。
読むたびに感情移入する登場人物が変わるのが自分の中では印象的。康子にも沙織にもリサにも憧れます。
それぞれの女性が、自分の人生を選び取る姿が眩しくて、読後には「私も頑張ろう」と思える作品です。
でも、この本で学んだのは、働く女性に対する考え方だけではなく、働く男性への考え方。
『男の人って、考えてみればキビシイよね。結婚って受け皿はないし、ちょっと留学ってわけにもいかないし。雇用流動化なんて首切りの言い訳で、実際は転職なんてほとんど無理だし。道が一本しかなくて、そこから外れたら脱落するしかない人生って、辛いだろうな。きっと』。
この文章を読んで、女性は自由に行ける、思い切ってやってみようと考えられるようになりました。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 「肩ごしの恋人」唯川恵
タイプの違う二人の女性が主人公。でもどちらも女性として、生き方や価値観が尊敬できて、共感や発見がある作品。
まとめ
「女たちのジハード」は、時代を超えて共感できる女性たちの物語。
自分の人生に迷ったとき、背中を押してくれる一冊です。
ぜひ手に取って、彼女たちの“戦い”を覗いてみてください。
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