有川浩『ラブコメ今昔』感想文|制服×自衛隊の恋模様に笑って泣ける短編集

心が動いた本

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「ラブコメ」と聞いて甘いだけの物語を想像したら、いい意味で裏切られる。
有川浩『ラブコメ今昔』は、自衛隊を舞台にした“制服ラブコメ”をテーマに、恋と仕事の狭間で揺れる男女の姿を描いた短編集。
笑えて、泣けて、ちょっと照れる。そんな“有川節”が詰まった一冊です。

書籍の基本情報

  • 著者:有川浩
  • 出版社:角川グループパブリッシング
  • 出版年:2008年
  • ページ数:279ページ
  • 映像化:なし
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こんな人におすすめ

  • 甘すぎないラブコメが読みたい人
  • 自衛隊や公務員など“制服”に惹かれる人
  • 恋愛と仕事のリアルな葛藤を描いた物語が好きな人

あらすじ(ネタバレなし)

表題作「ラブコメ今昔」では、広報自衛官の女性が鬼上官に“奥様との馴れ初め”を聞き出すという、恋愛と任務が交錯する物語。
その他にも、恋に恋する女子高生、過去の恋を引きずる大人たち、仕事と恋の板挟みに悩む男女など、さまざまな“恋のかたち”が描かれた全5編。
どの話も、登場人物の心の動きが丁寧に描かれていて、読者の心にじんわり響きます。

「ラブコメ今昔」が読みやすい理由

  • 短編集なので1話ずつ気軽に読める
  • 会話がテンポよく、ユーモアが効いている
  • 登場人物の感情描写がリアルで共感しやすい

感想

『ラブコメ今昔』は、ただの恋愛小説ではなく、“仕事と恋”という現実的なテーマに向き合った作品でした。
有川浩さんは、登場人物の感情を甘さだけでなく、不器用さや葛藤、時には意地悪さも含めて描くからこそ、物語が立体的に心に迫ってきます。
特に自衛隊という舞台設定が、恋愛の障壁や緊張感を生み出し、物語に深みを与えていました。
笑えるのに泣ける、照れるのに考えさせられる――そんな“ラブコメの奥行き”を感じる一冊です。

”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ

  • 「空飛ぶ広報室」有川浩

夢を失った元戦闘機パイロットと自衛隊に偏見を持つテレビディレクターが、航空自衛隊広報室での出会いを通じて衝突しながらも信頼を築き、それぞれの人生を再生していく物語。

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まとめ

『ラブコメ今昔』は、制服×恋愛という王道テーマに、有川浩ならではのユーモアと人間味が詰まった短編集。
甘さだけでなく、リアルな葛藤や不器用な感情が描かれているからこそ、読後にはじんわりとした余韻が残ります。
ラブコメにちょっと疲れた人にも、もう一度恋愛小説を楽しみたい人にもおすすめです。

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