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家族って、時に面倒で、時にありがたくて、でもやっぱり大切な存在。
奥田英朗の短編集『我が家のヒミツ』は、そんな家族の“ちょっとした事件”をユーモアと温かさで描いた一冊。
読後には、心がふわっと軽くなるような余韻が残ります。
書籍の基本情報

- 著者:奥田英朗
- 出版社:集英社
- 出版年:2018年
- ページ数:296ページ
- 映像化:ドラマ化(2019年)
こんな人におすすめ

- 家族との関係にちょっとモヤモヤしている人
- 短編でサクッと読める作品を探している人
- 日常の中にある“気づき”を味わいたい人
あらすじ(ネタバレなし)

『我が家のヒミツ』は、6つの短編からなる家族小説集。
歯科医院で働く女性が憧れのピアニストと出会う話、出世競争に敗れた男の再出発、実父に会いに行く女子高生、母を亡くした家族の再構築、隣人の謎に迫る妊婦、小説家の妻が市議選に立候補する話など、どれも“我が家”に起こりそうな、でもちょっと不思議な物語ばかりです。
「我が家のヒミツ」が読みやすい理由

- 短編形式でテンポよく読める
- 登場人物の心理描写が自然で共感しやすい
- 日常に寄り添ったテーマで感情移入しやすい
読む前に知っておきたい魅力と注意点

魅力
- 家族の絆が繊細に描かれている
- 日常の中に潜む感情の揺れや、家族間の距離感が丁寧に描かれており、共感を呼びます
- 秘密が少しずつ明かされる構成が秀逸
- 物語が進むにつれて、登場人物の過去や思いが少しずつ明かされていくので、読者の好奇心をくすぐります
- 静かな余韻が残る文体
- 派手さはないものの、言葉選びや描写が美しく、読後にじんわりとした感情が残ります
注意点
- テンポがゆっくりめです
- 急展開を求める方には物足りなく感じるかもしれませんが、じっくり味わうタイプの物語です
- 登場人物の感情が控えめに描かれています
- 感情表現が抑えられているため、読み手によっては人物像がつかみにくいと感じることがあります
- 日常描写が中心です
- 大きな事件やドラマチックな展開は少ないため、静かな物語が好きな方に向いています
感想

読んでいて何度も「わかる…!」と頷いてしまう場面がたくさん。
特に「手紙に乗せて」は、家族の喪失と再生を描いていて、静かに胸を打たれました。
奥田さんの筆致は、笑いと涙のバランスが絶妙で、どの話も読後にじんわりとした温かさが残ります。
家族って、やっぱりいいなって思わせてくれる作品です。
”なんかもう一冊いけそう”なあなたへ
- 『我が家の問題』奥田英朗
どんな家庭にもある小さな問題を描く短編集。
まとめ
日常の中にある“ちょっとしたヒミツ”が、こんなにも心を動かすなんて。『我が家のヒミツ』は、忙しい毎日の合間に、そっと寄り添ってくれる一冊です。
ぜひ手に取って、あなたの“我が家”と重ねてみてください。
ルミエールのつぶやき
小説家の妻が立候補する「妻と選挙」が一番好き。
おろおろして、振り回されるけど、最後はほっこり。
夫はN賞受賞作家という設定なので、著名人のはずなんだけど、こんな風におろおろするんだな、ってニヤニヤしてしまった。
ドラマにもなっているので、映像と見比べるとさらに面白いかも。
短編集の感想記事ページ

短編集の作品をよく読んでいます。
忙しい中でも読みやすいので、おすすめです。
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奥田英朗作品の感想記事ページはこちら

奥田英朗作品、社会派小説からコメディまで範囲広すぎ!
楽しめる一冊が見つかるはず。
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